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コラム
2019.03.24

宗教法人の管理・運営法務は弁護士にご相談ください

宗教法人を運営されている場合、宗教法人法や規則に従った対応が必要です。
法律を無視して法人を運営すると、トラブルが発生したり、懲戒等の罰則が適用されたりする例もあります。
以下で宗教法人の管理・運営でよくあるトラブルと対策方法について、弁護士がご説明します。

 

1.宗教法人の事務決定方法について

宗教法人の事務を決定するのは「役員」です。

宗教法人では、3人以上の「責任役員」をおかねばならず、そのうち1人を「代表役員」とする必要があります。
代表役員やその他の責任役員が職務を遂行できない場合には、仮の役員や代務者を用意し、欠員が発生したら遅滞なく次の役員を選任しなければなりません。

宗教法人では、対外取引を行うときには必ず「責任役員会」における決定が必要です。

代表役員の独断での取引は認められません。

ところが、時折、代表役員が他の責任役員を無視して独断で取引をしてしまうケースがあります。
たとえば代表役員が悪徳業者の甘言に乗って独断で価値のない土地を購入しそのために多額の借金をするケース、騙されて宗教法人の実印を渡してしまい不正利用されるケースなどもみられます。
そのようなことのないよう、必要な知識を身につけ、これを遵守しなければなりません。

 

2.宗教法人の財産処分について

 

  • 宗教法人では「財産処分方法」にも法律の細かい規定がもうけられています。
    財産処分は、以下のような行為です。
  •   ・境内や境外の土地、建物などの不動産を賃貸、売却したり担保設定したりする
     ・宝物を処分する
     ・借入・保証をする
     ・境内地の大きな模様替え
     ・境内地や境内建物の用途変更

上記を行うためには1か月前に「公告」が必要です。

公告後、反対意見があれば再度「責任役員会」で財産処分を検討し直さねばなりません。

公告をせずに不動産や宝物などの財産を処分してしまった場合、基本的にその法律行為は無効となり、代表役員は宗教法人に対して責任を負います。
善意の第三者が現れた場合には財産処分行為の無効を主張できず、宗教法人の重要な資産が失われる可能性もあります。

また財産処分後は、処分した財産が「基本財産」に該当するなら価額を変更する登記をして所轄庁へ届け出なければなりません。

 

3.名義貸しトラブル

 

宗教法人は「名義貸し」の標的にもなりやすいので注意が必要です。宗教法人ではない組織や個人が宗教法人の役員に言葉巧みにもうけ話などを持ちかけて、宗教法人の名前だけを借りて霊園などを管理運営し、収益を上げ、宗教法人にはキックバックなどが入ります。

当初は名義貸しの予定ではなかったけれども、計画を進めるうちに宗教法人の直接の取引相手(土地開発業者など)が倒産し、宗教法人と直接の取引関係のない別の業者が権利を引き継ぐなどして、結果的に名義貸しと同様の状態が発生してしまうトラブルなどもあります。

宗教法人が資格を持たないものに名義だけ貸す行為は当然違法です。

宗教法人は「狙われやすい立場」であることを意識してリスクを抑えた管理運営を進めることが大切です。

 

当事務所は宗教法人の法務に積極的に取り組んでいる数少ない名古屋駅近くにある法律事務所です。

法律上のリスクなく、管理運営を行いたい宗教法人様は、お気軽にご相談下さい。