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コラム
2019.09.05

独占禁止法の規制内容や不公正な取引に対する対処方法について

独占禁止法は、「不公正な取引」を禁止する法律です。

中小企業の場合、取引先と力の差があって不公平な条件をつきつけられるケースがあるものです。

そのようなとき、この法律によって救われる可能性があるので正しい知識を持っておきましょう。

 

今回は「独占禁止法」の規制内容や、不公正な取引や条件の押しつけなどがあった場合の対処方法をご紹介します。

 

1.独占禁止法とは

独占禁止法(どくせんきんしほう)は、経済社会全体に「自由で公正な競争」を促し、

各事業者が他者から不当な干渉や影響を受けずに自主的な判断で自由に経済活動を行うことを目的とした法律です。
正式名称は「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」です。

市場の独占や力関係を利用した不当な取引などを禁止しており、違反すると課徴金や罰金などの制裁が科されます。

 

2.独占禁止法の規制内容

独占禁止法の規制内容は、以下のようなものとなっています。
2-1.私的独占の禁止
ある企業が競争相手を市場から排除し、あるいは新規参入を妨害して市場を独占することを禁止します。株式取得などによって他事業者の活動を制約し、市場を支配する場合も規制対象です。
2-2.不当な取引制限
「カルテル」や「入札談合」です。「カルテル」とは同じ業界の事業者が連絡を取り合って、あらかじめ商品の価格や数量などを決めてしまう行為です。「入札談合」は公共事業などの入札の際、あらかじめ受注事業者や金額などを決めることです。

2-3.企業結合規制
株式取得や合併などによって企業が結合し、グループ会社が強くなりすぎてその市場内における価格や供給数量などを決められるようになると、公正な競争が阻害されます。そこで企業結合が一定の要件に該当する場合、公正取引委員会に届出と報告をしなければなりません。

2-4.独占的状態の規制
ある市場で特定企業のシェアが50%を超えており市場への悪影響を及ぼしていると認められれば、その事業者へと営業の一部譲渡が命じられるケースがあります。

2-5.不公正な取引方法に関する規制
独占禁止法は「不公正な取引方法」を禁止しています(19条)。
不公正な取引方法とは、企業間の自由で公正な競争が阻害されるおそれがある取引方法です。たとえば以下のような行為が禁止対象です。
 ・ 取引拒絶
   特定の事業者と取引を行わないことです。
・差別価格
   同じ製品であるにもかかわらず、相手によって金額を変えて差別することです。
 ・再販売価格維持行為
   商品の価額を相手に決めさせず自社で定めて押しつける行為です。
 ・ぎまん的顧客誘引
   虚偽や誇大広告などによって顧客を呼び込むことです。
 ・不当廉売
   不当に安い価格で販売することです。
 ・不当高価購入
   不当に高い価格で購入し買い占めなどによって市場価格を操作することです。
 ・排他条件付取引、拘束条件付取引
   相手の取引先を拘束したり条件をつけたりする行為です。
 ・優越的地位の濫用
   相手より優越した地位を利用して不利益な条件を押しつけることです。

 

3.不公正な取引方法への対処方法

上記で示した「不公正な取引方法」による被害を受けたら、まずは身近な相談窓口を利用しましょう。

公正取引委員会は、商工会議所と連携して「独占禁止法相談ネットワーク」を構築しています。

全国の商工会議所及び商工会に約2,300の相談窓口があるので、気軽に相談してみましょう。
また弁護士にご相談いただけましたら、相手企業に対して不当な取引をやめるよう書面で申し入れたり、

監督官庁に告発したりすることも可能です。御社が損害を受けていれば、相手企業に対する損害賠償請求も行います。

力関係を利用されて不当な条件を押しつけられている場合、独占禁止法違反となっている可能性があります。

お困りであれば、お早めに弁護士までご相談下さい。